返済比率を考えるに際して

資金を貯めるなら、収入-支出=貯蓄ではなく、収入-貯蓄=支出にしないとダメと言われる。それでは、この式に住宅ローンに加えてみるとどうなるのか。収入-支出-住宅ローンの返済=貯蓄か、または、収入-貯蓄-住宅ローンの返済=支出。

実際のところでは先の式が多いと思われるが、おそらく、貯蓄はかなり少ないか、もしくはほとんどできないか。後の式だと貯蓄は確保される。ただし、よほどの収入がないと支出が少なくなることにより生活に支障がでる、余裕がない。

購入する前に考えるとすれば、形を変え、収入-貯蓄-支出=住宅ローン返済、という式になる。

収入から住宅ローンの返済額に占める割合を、返済比率という。返済比率がどの程度が適正かは収入にもよって変わってくるが、仮に25%とすると、100(収入)-75(貯蓄と支出)=25(住宅ローンの返済)。

実際の金額に置き換えると、500(収入)-375(貯蓄と支出)=125(住宅ローンの返済)。※単位は万円。

375万円のうち税金や社会保険,年金などを除くと、実質300万円程度あればいい方で、12ヶ月で割ると、一月あたり25万円で貯蓄と支出を賄わなければならない。貯蓄を月5万円すれば生活費の支出は20万円。住宅ローンの返済を別にしているので、やってはいけなくもないが、教育費などの変化や旅行などの余暇にどこまで対応できるか。

不動産,住宅に携わる担当者は、ひとくちに返済比率は・・%でと言い切るケースも多いと思われるが、人それぞれで適正な割合は異なり、上記のような生活目線で考えてみる必要がある。

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子供手当てで住宅ローン

8月の総選挙で民主党が圧勝し、政権公約である「子育て手当」が現実味を帯びてきた。子育て手当とは、子育て支援を目的に子供1人に対して月額2万6千円、年間計31万2千円を中学校卒業まで支給するもの。制度開始初年度の22年度は半額支給、23年度以降全額支給する、としている。

この子育て手当数人分で住宅ローンの返済に充当することを想定して、住宅の購入を検討する人が増加しているという。確かに、子供二人分を満額受給すれば5万円を超え、住宅ローンの全部とは言わなくても、ある程度は賄えることも考えられるが、そもそもの趣旨としても、このような発想は間違っているのではと思う。

子育て手当とは、子供を持つ世帯を社会全体で支えようというもの。住居費も基本的な生活費であり、この生活費が賄われれば、子供の生活にも影響し、確かに支えているという面もないとは言わないが、住宅購入を促進するものではなく、子育て手当を直接的に住宅ローンの返済に回すという考えに違和感を持つ。

一歩譲って、生活費に使うということはよしとしても、子育て手当だけで住宅ローンの返済が賄いきれるものではないということをどう考えているのだろうか。

まず、子育て手当の支給は中学校卒業までであること。高校の実質無料化まで組み込んだとしても最長18年である。住宅ローンの借入期間が18年よりも短いのであれば、子育て手当による返済も考えられなくないが、それ以上に長い期間の返済であった場合、子育て手当が終了した後の返済はどのようにするのだろうか。

また、子育て手当は自分自身の力で得た収入ではなく、今後の政治・財政状況により打ち切りという自力ではいかんともし難いリスクを持つ。もし、返済の途中で打ち切られた場合、不足する収入をどのようにカバーするのだろうか。

それぞれに、何かしらの対策があって、もしくは、楽観的になれる見通しがあって、気持ちの部分で子育て手当が住宅購入の後押しをするのならば、これ以上言うことはない。しかし、数年先はどのような経済状況になるか分からないのは、一気に不況へとなだれ込んだ昨年秋のリーマン・ショックで明らかである。

これと似たような政治的要素として、景気下支えのための住宅ローン減税がある。これも、住宅ローン減税分を返済に当て込んだ計画を検討する人が増加しているという。子育て手当も住宅ローン減税も、根本的には、生活費や将来の備えとしての余力であると考えること。基本的な収入から、住宅ローンの返済を含めた生活費を考え、将来の備えとして、手当や減税をおまけのように考えられれば安心である。

住宅ローンの返済も子育ても長期に渡るもの。短期的、臨時的な要素を、長期の計画に充当するのは相性が悪い。

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今と3年後の購入比較

日本経済が100年に一度の危機に陥り、都心部を中心に地価が大きく下がりました。しかし、今年に入り、政府の景気刺激策が功を奏したのか分かりませんが、消費者に近い住宅市場は持ち直しております。好不況に関係なく、住宅の需要はあると分かります。

住宅を購入しようと思うタイミングは、結婚、出産、入園入学などのライフイベントや現在の住居が狭くなった、親の介護を考えて同居することにしたなど、景気に大きく左右されません。

しかし、景気の動向が読み切れないなか、今後の地価や金利はどのように動くのか見えず、住宅の購入時期を様子見している方も多いと思われます。

そこで、いま購入するケースと3年後に購入するケースを比べてみました。

たとえば、年収800万円、35歳の人が、予算4,000万円(自己資金500万円、住宅ローン3,500万円)で購入しようとする場合、60歳完済の25年返済でローンを組めば、金利3%で毎月約16.6万円、年間約199万円、返済負担率約25%です。

この人が「まだ価格は下がるから3年待った方がいい」と考え、購入時期をずらした場合、60歳までに完済しようとすれば22年返済となり、毎月約18万円、年間約216万円、返済負担率27%となります。

もし、3年後に購入した場合の返済額を今すぐ購入した場合と同程度に抑えるには、予算を3,700万円程度にしなければならない。もし、予算を下げたほどに不動産市場が下がらなければ、住宅(資産)の内容を落とすか自己資金を増やさざる負えなく、さらに3年間の家賃負担分は何も残りません。

※土地1,500万円、建物2,500万円のケースでは、建物金額は下がらないと思われ、土地の価格で300万円下がる必要がある。この場合は、地価が20%下がる必要がある。→地価が3年間で20%超下がるなら待つべき。

上記のモデルは金利が変わらないことを想定している。現在の金利は史上最低水準であり、この先、経済情勢の変化で金利は上昇するかもしれない。

金利が1%上昇すると、返済負担率を今すぐ購入した水準に抑えるには、600万円の予算減少となり、上記の土地建物モデルなら、土地だけで40%も下落しなければならない。→もしくは家賃負担をしながら自己資金600万円の増加。

さらに、金利上昇をインフレ前提とすると地価は上昇傾向になるので、なおさら考えづらくなる?かもしれません。

なお、このような結果が出たからといって、今すぐ買うべきだ、住宅は購入すべきだとお伝えしたいわけではありません。

もし、住宅を購入することに必要性が生じたのなら、住宅ローンの返済と老後を考慮したら、早期購入をした方が人生設計には楽になるというまでであり、今後の収入状況が見えない、購入する必要性がないのにという状況であれば、購入をすべきではありません。

私も40歳になり、自分自身の健康に不安を覚え、70歳を過ぎた両親の介護、これから本格化する高額な教育費、などを考えると、若い=老後までに時間があるというのは、何にも勝る力なのだなと実感させられます。

無理や楽観的な見通しは禁物です。しかし、身軽な若い時期が住宅購入の好機なのでもあります。

先の見えない不確実な金利や住宅市場の外部要因で購入時期を決めるべきではありません。外野のよけいな扇動で、購入しようとしたり、購入を取り止めるのは間違いです。必要なリスク対策を取り、人生全体を考えて、いま購入するタイミングなのか、が大事なのです。

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6月危機(ショック)

「ボーナスが想定の半分しか出ず住宅ローンが返せなくなった」「妻のパート先が倒産した」など、景気悪化に伴う収入減少により住宅ローンの返済に行き詰まるケースが増加し、社会問題化しそうな恐れが“6月危機(ショック)”と呼ばれている。

私が今までお手伝いした方で、このような状態まで至ってしまったという話は幸いにも出ていないが、購入を検討していた方が想定以上のボーナス額減少で購入を見送ることにしたというケースはあった。

6月に危機がくるのは、住宅ローンやクレジットなどの返済をボーナス加算,払いにしていることによる。ボーナス加算は、ボーナスが生活を支える基本的な収入として考えられる従前の日本的な体系ではよかったが、業績と連動する色合いが濃くなると、今回のように景気動向によって左右されるため、ボーナス加算に対しての考えを改めなければならない。

基本的な収入は月収でボーナスはあくまでも“おまけ”という発想にすること。これは、住宅購入がどうこうの前に、社会的なところから変えていかなければならないのでしょう。会社側が月収だけで基本的な生活ができるレベルを支給し、ボーナスは業績によるプラスアルファという配分にすることにより、自然と住宅購入も月収からの返済のみで考えるようになると思われます。

ただし、今回の景気悪化による雇用,収入への影響は、ボーナスだけに留まらず、ボーナス加算なしのケースでも住宅ローンの返済に影響が出てくる模様です。

今回のボーナス減額により返済が遅延となっても、すぐに住宅ローン破綻になるわけではありません。3~6ヶ月前後の間、返済が滞ることにより競売などの処理へ移行することになります。※賃貸の場合とは異なります。

正念場は今年の年末になるのではないでしょうか。6月のボーナスが減額され、住宅ローンの返済が厳しくなって返済が滞り始める。12月までなんとか持ちこたえて冬のボーナスでつなぐことができればよいが、冬のボーナスも大幅な減額となって致命的な打撃を受けると厳しい結果になってしまうかもしれません。

このニュースなどを、これから住宅を購入しようと思う方は、どう考えるのでしょう。住宅購入を見送ることにするというのも方法です。一生の間に家を必ず買わなければならないということはありません。

それでも、いつか購入するというのであれば、今は景気が悪いということで先送りにしても、根本的な解決にはなりません。今の景気が回復したら今後何十年と不景気が来ないということはなく、住宅ローンの返済中に景気悪化局面も訪れることでしょう。

ならば、景気悪化局面でも返済に困らないようにすることです。現在の不景気状態で購入する場合、お財布の紐はきつめになり、無理な購入は自然と避けるようになり、景気回復局面では返済にゆとり、景気悪化局面でもなんとか返済できるという購入になります。

また、今後の不動産市場が上昇することがない限り、いざとなれば売ればいいという発想はできません。このことを考えると、安易に今の生活だけで住まいを考えるのではなく、将来にわたって住まいを考えなければなりません。

繰り返しになりますが、住宅を購入すべき、とか、今がチャンスと、お伝えしたいわけではありません。購入しないという選択があってもよいと思います。

それでも購入する方向で考えるなら、無理のない返済、先を見越した住まいを考えてください、とお伝えしたいまでです。

今年も半年が過ぎ、年末までに景気回復してボーナスの減少が小さくなることを期待したい。でも、選挙のことしか頭にない今の政治では無理なのでしょうね。

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住宅購入を避けるべき3つの理由

 週刊ダイヤモンド5/16号の特集“大失業・減給危機”に「家計支出の賢い減らし方」という記事が組まれました。骨子は、固定費の見直しとし、3大支出である住宅,クルマ,保険の支出を減らそうというもの。住宅は賃貸へ、クルマは都市部なら所有しない、保険はなるべく加入しない、という助言です。

◆マイホーム購入を避けるべき三つの理由(概略抜き出し)

 今後、超高齢化社会を迎えることから(高齢者の住居を)社会的に無視できず、(賃貸であることでの老後の住宅不安)は無用だろう。

 住宅ローンのような長期負債を抱えることは、支払い能力が不安定な環境下ではあまりにリスクが高過ぎる。住宅ローンを完済する頃には住宅資産価値はゼロになり、土地価格で評価される。(理由1)

 住宅ローンの頭金として支払う金額を複利運用する方が有利。(理由2)

 そして、人生のそれぞれの段階に応じて家族の形態は変化し、住宅に求めるものは変わってくる。(理由3)


 住宅購入に対しての見方はそれぞれである。右から見た場合、左から見た場合、それぞれ反対の見方になる。今回提示された考え方も、間違っているわけではなく、受ける当人がどう考え判断するのかでよいが、あえて反論をしてみた。

 老後の不安は、年金不信のなか、ほとんどの方が感じている。対応としては、貯蓄,備蓄しかない。この蓄えを、預金でするのか、不動産という資産でするのか。確かに、老後の住まいの提供,供給は増えると思われる。ただ、相手がどう出てくるのか読めないことをどう考えるか。やはり、自力で動ける住宅確保という面も否定はできない。ただし、貯蓄をしておいて、老後に購入するという手もある。

 住宅ローンの長期負債を抱える不安は確かにその通りでしょう。しかし、住居費負担が暮らしていく限りあるのは賃貸でも変わらないので、住宅ローン即否定ではなく、金額や状況に応じて判断は分かれるのでは。また、住宅資産価値が早期にゼロとなるという点も、行政,業界として改善に取り組んでいるもので、購入する内容によって分かれる。

 複利運用の前提として年3%を想定しているが、30年という長期に渡って、この運用実績が絶対確実とどこまで言い切れるのか。住宅ローンの支払い源の確保より読み切れないのでは。

 人生それぞれの時期に応じて求める住居の変化はその通りである。ここも行政,業界として改善しようとしている。スケルトンインフィルというライフステージの変化によって住居を臨機応変に変えていこうという考えが代表的なものである。また、中古住宅の市場整備を推進し、暮らしに応じて住み替えしやすい環境を実現しようと動いている。

 この反論は、提示されたものが間違っているというわけではなく、こういう考え方もあるのではと示したもの。記事で書かれている内容も、一方からの見方としては正しい。

 住宅購入を考えている方にお伝えしたいのは、断片的な情報に固執せず、柔軟に大局から鳥瞰して判断してもらいたい、ということです。

 今回は住宅に関する点だけを取り上げましたが、クルマ,保険の支出のことやその他の記事に興味ある方は、是非、週刊ダイヤモンド誌を手にとってお読みになって下さい。

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住生活基本法:裏の意図

 住宅ローン減税、住宅取得のための贈与税非課税枠拡大。経済成長、景気回復のために、相変わらず、国の持ち家政策は続いている。戦後から高度成長期にかけて都市部への人口流入に核家族化で、住宅不足が起こり、国の住宅取得政策も相まって、持ち家取得が当然のような流れを作り、持ち家が借家よりも一段上のような扱いになっている。

 確かに高度成長期からバブル期までは、インフレによる不動産資産の上昇と住宅ローンの実質負担軽減で、資産形成に役立った。また、賃貸住宅と比べ、住宅の広さやクオリティに差があり、リフォームなどの自由度、居住し続ける安定度などにおいても、持ち家の方が有利に働くことが多かった。現実にクレジットなどの信用度では持ち家の方が高く評価されるなど、社会的にも同様に扱われる。

 しかし、バブル崩壊以降、資産価値の安定性が損なわれ、景気悪化による住宅ローン返済による家計圧迫、少子化による住宅需要の減少、高年齢化による住宅や住環境の維持の困難さが浮き彫りになり、また、世帯数を住宅戸数が上回る家余りの状況から賃貸住宅環境の向上など、持ち家が絶対的に有利とはならなくなってきた。

 それでもなお、国の政策も社会的な流れも、持ち家取得を目指す方向は変わることはないだろう。それは、年金を頼りにすることが見えないなか、老後の生活を考えると家賃負担を老後も続けるのは厳しい。やはり、老後対策として有効なのは、持ち家取得であることが大きいからである。もちろん、賃貸住宅に居住し貯蓄などで老後対策を取ることも可能であり、持ち家でなければならないということはない。だが、住居負担と老後への備えが兼ねられる持ち家取得へと進まざる負えないのが現実ではないか。

 持ち家を取得すればそれだけで老後への対策が万全になるわけではない。現役中の生活に無理がないこと、老後まで住宅ローン返済が重くのしかかることがない、のは当然として、いざとなれば売却や賃貸にして現金化できること、改装や修繕,再建築などに多額の費用が掛からないことが求められる。※話はそれるが買うときだけの状況で住宅は判断していけないということ。

 国も、住生活基本法を制定し、住宅の長期耐久を目指したのは、国民の資産形成と居住の安定を高めるものとしているが、これはすなわち、持ち家取得と長期使用による老後の住居費負担を軽減する意図であるといえる。もしかしたら、年金などの社会保障では老後の生活を支えてあげられないから、老後の生活は自分たちで備えてね、ということかもしれない。

 持ち家の人は保護しないよ、という姿勢は、現在の生活保護規定で持ち家の人を保護対象外にしていることからも分かる。なお、これだけを持って、持ち家を止め、国や行政に頼ろうとするのが良いとは言えない。何かしらのバックアップがあればそれに越したことはないが、何もなくても自分の生活は自分で守れるように備えなければならない。やはり、どこかのタイミングで住宅を取得することは必要となるのだろうか。

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老後生活を想定すると

 雇用不安,景気低迷が社会問題となっているなか、今を生きるのが精一杯で老後のことまで頭が回らない(私自身)が、プレジデント社で発行された「PRESIDENT・50plus」の広告記事に掲載された見出しに、あまりにも興味(恐怖?)を感じて、思わず書店まで駆けこんでしまいました。

 恐怖を感じた見出しは、「66歳で貯蓄ゼロ、76歳で借金2,000万円超の没落シナリオ」「定年延長してもパート妻首きりで減収スパイラル」「ローン焦げ付きと持ち家スラム化で将来暗雲」・・・など。

 著名なFP(ファイナンシャルプランナー)が老後の家計について詳細な分析や問題点と解決策を提示してくれている。その中で住宅に関連し、特徴的だった文章をご紹介したい。

・藤川太氏(家計の見直し相談センター

 きらびやかなモデルルームに幻惑されて身の丈以上のマンションを購入しているから、リフォームのための余裕資金を持っていない。

 ・・・(中略)

 住まいは外観も内装もボロボロ。家の中には仕事のない子供が昼間から寝転んで、老いた両親に悪態をつく。夫のパート収入が唯一の収入源。50代の近未来を形容する最も適切な言葉、それは“スラム”なのである。

 昨日の夕方、自宅のリビングの灯りをつけようとしたらまったく反応がない。昨夜までは間違いなく点灯していた。私が年少の頃からつかっている器具であったので、とうとう壊れたかと取り外してみたら、シーリングもなくコードが直接繋がってた。慌ててシーリングを買いに行き取り付け、他の部屋についていた照明を取り付けるも、点灯する気配はまったくない。

 どうやら、配線そのものに問題があるらしい。しかし、天井に埋め込まれている配線を直すには天井材をはがす必要がある。(※増築部の薄い屋根下で入り込む余地はない。)どの程度の費用が掛かるか見当もつかない。もしかしたら、照明器具なしのリビングで暮らすことになるかもしれない。

 私の自宅の場合は、建売安普請かつ激安増築であるから建物そのもの問題なのだが、これが家計にも影響し、老後の苦しい事情では、上記記事のようなことになることもあながち大げさではないかもしれない。

 さらに、悲惨な事態、事件に発展してしまうケースも報道されている。

畠中雅子女史(生活経済ジャーナリスト)

 年金月額20万円の家計バランスでは、住居は持ち家で住宅ローンがないことを前提としている。固定資産税など毎年かかる経費は、預貯金から支払う想定だ。年金生活で住居費を負担するのは厳しい。住宅ローンは現役のうちに繰り上げ返済し、残債があれば退職金で支払っておこう。

 賃貸の場合は、生活費をもっと切り詰めることになるが、現役時代と同レベルの家賃を払い続けるのは難しいだろう。賃貸派は、老後の住まいをどうするか十分に検討しておきたい。

 この老後設計は、上記藤川氏の記事よりも少しやさしめに書かれている。怖いのは“固定資産税など”の“など”の部分。老後生活に入ったとき、築何年のどのような住宅にお住まいなのかによって、“など”の部分の費用は大きく変わる。

 先ほどの私の自宅の例ではないが、建物の維持管理にどの程度の費用が掛かるのか、そもそも自宅の耐久年数は持つのか。(実際、私の自宅の耐震性能は相当低い)

 仮に、60歳時点で築25年の住宅であれば、平均寿命の85歳前後で築50年となる。何事もなければギリギリセーフか。しかし、築50年を持たせるためには、日々のメンテナンスは欠かせない。当然、費用は発生する。この費用でさえ年金などから支出するのは大変だが、もし、建て替えの必要まで迫られたらどうなるのか。

 住宅と老後、さらに教育も含め、家計は影響し合っているもので、単独で考えることはできない。特にここ数年感じているのだが、ひとつひとつを単独で考える傾向が強くなっているように思う。

 単独で考えると何がいけないのか、それは、小さいことによりこだわる意識が強くなってしまい、大きな視野が欠けてしまうこと。それだけ社会が成熟してきて、悪い意味でレベルが上がってしまったのかもしれない。

 なかなか次元を下げることはできず、おっしゃることひとつひとつはどれも正しいのですが、そのこだわりがどのように跳ね返ってくるのかまではなかなか気付かないものです。特に住宅は大きな買い物になるので、難しいのでしょうか。

 今回の記事に書かれた内容について、もちろん同誌では解決策や提案をしていますので、ご心配になった方は同誌を手にとってみてください。(上記FPに相談してみるのも方法です)

引用元:PRESIDENT・50plus

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移住・住みかえ支援機構

住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)、都市再生機構(旧日本住宅公団、旧都市基盤整備公団)、○○機構という名称で住宅関連では、前の2つが有名であるが、最近話題になっているのが“移住・住みかえ支援機構”である。

ただし、前記の機構が国の直轄事業からの変遷であるのに対し、同機構は一般社団法人であり、民間からの協賛を受け、同時に国からの基金を受けているという半官半民の中間的な位置づけ。

この移住・住みかえ支援機構は、どのような役割を担っているのか、以下に概要を示した。

≪移住・住みかえ支援機構の概要≫

住み替えを希望しているシニア(50歳以上)のマイホームを借上げ、賃料保証する非営利の法人である。

・「マイホーム借上げ制度」の実施

シニア(50歳以上)のマイホームを最長で終身にわたり借上げ賃料収入を保証。家賃は市場よりやや低めになるが、入居者のいるいないにかかわらず、賃料収入を得ることができる。

・住み替え型リバースモーゲージの開発・提供

同機構が支払う賃料は信用力の高い収入であることから、これを返済原資にすれば資金を借り入れることが可能。金融機関と提携してこのような住み替え型リバースモーゲージを利用者に提供。

・転貸を通じた子育て支援と良質な住宅ストックの循環

借上げたマイホームは耐震性能を確認の上、子育て中の若年層を中心に転貸して運用。ゆとりある住環境の提供を通じて、子育て世代を支援するとともに、良質な住宅ストックの循環を図ります。

上記の業務を行なうことによる効能は以下の通り。

1.借り上げ賃料と新規借家家賃の差額を老後生活資金で利用可能。
2.自宅を売却することなく、資金を得られる。
3.自宅維持のメンテナンス費用などを捻出できる。
4.若い世代に良質な住宅を提供できる。

自宅以外の資産が少ない日本の高齢者、子育て時代からの不必要に広い住宅を所有するシニア層などと、家計の負担を少なく広い住宅を求める子育て世代の住宅ミスマッチを解消するために、住宅の柔軟な流動性を確保しようという取り組みから生まれた。

この制度そのものは、個人的にかなり高く評価している。200年住宅・超長期優良住宅の推進と併せ、これからの日本が、住宅(建物)を資産価値として認識していけるように変われるかが成否の分かれ目。

将来、この制度を利用できるようにするためには、住宅が長期的に維持される良好な品質でなければならない。当然、イニシャルコスト(初期費用、建築代金)が高くなる。

自宅を購入する際、少々高くても将来的な資産価値を考えた住宅を選択するのか、当座の費用や資金で住宅を選択をするのか。この購入時に、どのような選択をするのかが、将来大きく明暗を分けることになる。

この選択を購入者自身で行なうことは難しい。そもそも、どこまで認識しているのかさえ分からない。それは、一般の方には致し方ないこと。購入時に携わる不動産や住宅の営業担当者が、どれだけの意識を持って取り組めるかが大事になる。

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収益マイホーム

プレジデント誌の特集“お金の常識60”に「タダで100平米の自宅を手に入れる裏技、教えます」として収益マイホーム(自宅+賃貸住宅)が取り上げられました。

自宅の一部を賃貸とした併用住宅では、賃貸部分の収入を住宅ローンの返済に充て負担を軽減しようというものである。自宅が中心であれば住宅ローンの利用も可能であり、各種税金の軽減の対象にもなる。

日本に不動産投資ブームを作った“金持ち父さん”では、自宅は何も生まれない負債であり、自宅のために借金することに否定的な見解である。消費として資金を充てていては資産は形成できないと。

これが賃貸併用住宅であれば、住宅ローンも資産形成のための借金であり、家賃収入の分だけ、資産形成になると考えられる。もし、住宅ローンの返済分が家賃収入で賄えれば、冒頭に記載したタダで自宅が手に入るということになる。

同誌で紹介されたモデルケースでは、土地90平米・建物100平米の総費用が3,000万円、同額を住宅ローンで借りると月々の返済は9万円強、自宅面積は過半超のため50平米超・賃貸部は50平米弱で1R3室×家賃5万円で賃貸収入15万円、固定資産税や修繕費をみたとしてもおつりがくるとしており、空室を考慮しても大丈夫としている。

このケースを検証してみたい。50平米弱で3室ということは1室あたり15平米ちょっと、これで家賃5万円という設定ということは、かなり都会の立地である。弊社がある柏では、おそらく3~4万円がいいところではないか。

もし、柏で上記設定の家賃が取れる立地で土地を購入しようとすると、坪単価70万円はする。90平米(27坪)の土地なら約1,900万円、購入諸費用を入れると2,000万円近くになる。この場合、建物の予算は1,000万円となり、どんな建物が建つのか?

建物について100平米(30坪)を新築した場合、木造の廉価仕様でも坪単価60万円すれば約1,800万円、併用住宅の場合、設備が増えることなどから単価は上がると思われ、その他諸費用も入れれば最低でも2,000万円は掛かる。この場合、土地の予算は1,000万円となり、どんな土地になるのか?

上記の検証した試算でも少し甘めにしてみたもので、現実的にはもっと予算が必要になるであろう。また、自宅としての希望や満足度が上記の例でどこまで満たされるのかが疑問である。

自宅部分の建物は50平米ちょっととして、間取りは2DKか2LDK。この広さの自宅を果たして満足できるのか。マンションでも80平米超、一戸建てなら100平米程度は欲しいというのが、今の購入層の希望ではないか。

また、安定した収入が見込める都市部で1,000~2,000万円の土地で利便性や生活環境が希望を満たせるのか、しかも90平米(27坪)の広さも満足できるのか、これも現実に購入のお手伝いをしていて疑問に思う。

収益マイホーム、賃貸併用住宅という発想を決して否定しているわけではない。そうはうまい話はないということ、甘い試算で安易に乗らないように。

タダというのは厳しいのではないか、ある程度の負担は計算すること。どちらかといえば、土地からの購入ではなく、高度成長期にマイホームを購入して、建て替えを検討する方にとって良いのではないか。

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住宅ローンをアドバイスする人

5月に続いて6月も住宅ローンの適用金利が軒並み上昇しました。また、原油高の影響によりガソリン価格を始め生活に関係する物価も上昇中です。

景気の上昇に伴う金利高や物価高ではなく、景気が低迷する中での上昇ですので、これから住宅ローンを組む人も、もうすでに住宅ローンを組んでいる人も、改めて、住宅ローンについて、よく検討してみる必要があります。

では、検討する際、どのように行えばいいのか。

インターネットや雑誌書籍などに、たくさんの情報が掲載されていますので、これらを見て、自分なりに考えることも可能です。

しかし、情報量が多くて、また、いろいろなところで様々な内容が記載されていると、どれが正しいのか、どの意見を尊重すればいいか、住宅ローンや金利・経済に日常接していない方には、なかなか判断がつかないかもしれません。

そこで、では、住宅ローンに詳しい人、強い人に相談してみようとお考えになる人もいらっしゃると思いますが、誰に相談するといいのか、タイプ別にご紹介します。

・銀行

住宅ローンを扱う本家本元ですから、当然詳しい“はず”です。しかし、詳しい内容は“自行”のみ。また、住宅ローンを取り扱うと担当者の成績にもなりますし、自行の利益にもなります。このため、自行が有利であること、自行へ誘導しようという対応になることは自然の成り行きです。

特定した銀行に絞って検討する、複数の銀行それぞれを自ら検討される方・できる方向け

・不動産会社やハウスメーカー

不動産会社などの場合、不動産購入や建築に伴う住宅ローン借入に対しての対応は可能ですが、既に住宅ローンを組んでいる方、他社で購入する方・建てる方の相談には応じられません。

不動産会社やハウスメーカーは、不動産を購入してもらうことによる仲介手数料や販売利益がメインになり、住宅ローンの相談や事務で収益はあげません(※)。このため、不動産を購入・販売できるためにという対応になりますので、購入すること・建てること≒住宅ローンを組むことが、いかに不安がないか、有利か、というスタンスの対応になりがちです。

また、住宅ローンの知識や造詣具合には、営業マンごとにバラつきがあります。自社のメインバンク、日頃付き合いがある銀行へ誘導しがちになることもあります。

良さとしては、複数の銀行と付き合っていることで銀行の優遇具合の実情や審査の強弱などを比較できることや、不動産購入と住宅ローンの連携に関しての実務に長けていることなどでしょうか。

※住宅ローン取り扱い手数料を請求する会社もあります。

・ファイナンシャルプランナー(通称FP)

ここ近年、急速に浸透し認知されてきた“家計やお金に関するアドバイス”をする専門家。新規や既存のどちらにでも対応でき、中立的な立場で相談者側に立ち、家計やこれからの生活まで包括的な判断ができるような対応が可能。

協会認定の資格(CFP、AFP)と国家資格(FP技能士)が混在しているが、どちらもFPであることには違いがない。協会認定の資格の方が歴史も古く、定期的な更新(単位取得が条件)があることなどから、協会の資格>国家資格という位置づけ。

短所として、FPは多分野を広く網羅することから、FPなら誰でも住宅ローンに詳しいわけではない。住宅ローンの得意不得意を見極める必要がある。

また、実際の実務に携わるFPもいるが、審査のことや実務的なことを考慮せず、理想論に走り空論になってしまうことも。

家計全体のこと、今後の生活のことまで把握したうえで、客観的なアドバイスが欲しい方や、住宅ローンを借りることが利益に直結しない立場の人に相談したい方にお薦め。ただし、相談を受けることで収益を得るのがFPなので相談料が必要になる。

FPと同じような感じで“住宅ローンアドバイザー”という民間の資格ができました。住宅ローンに強い・特化したFPの簡易版と思って頂ければ大差ないと思います。

しかし、住宅ローンアドバイザーという資格だけでは収益があげられず、不動産や建築の営業活動でお客様受けを狙ったニュアンスもあるので、FPまでには至らないかなと思えます。

・友人、知人

商売とは全く関係なく、相談者のためを思ってアドバイスしてくれます。ただし、半端な知識や経験であることが多く、どこまで適切なアドバイスかは疑問があります。

以上が主な相談相手の特徴になります。それぞれの立場で良し悪しがあり、ここがいいとは言い切れません。理想は、実務に詳しいFPで仕事を依頼することはない友人でしょうか。

どこに相談するかはお任せします。どこに相談されたとしても、それぞれの特徴や立場などを理解しているだけでも、失敗する確率は少なくなるのではないでしょうか。

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